藤…?

伴奏合わせのため、ローマから電車でナポリ方向に1時間半程の街、Frosinone(フロシノーネ)に行ってきた。合わせがすみ、帰りの電車までの時間で郵便局に公共料金の払い込みをすませに行ってきた。列に並び、ふと窓の方に目をやると、…藤?この、季節に?このくそ暑いのに?としばしの間凝視してしまった。冷房の効いたオフィスの中だから、なのだろうか。それにしても、不思議。
日本では、あまり意識していなかったせいか(甲州街道国領神社の横を通る時にちらり、程度)、あまり見たことがなかったが、こちらでは結構見かける、あちこちで。近所にも、垣に藤を絡ませている家があり、五月初め頃(だったかな)には見事に花が咲き、甘い香りが立ちこめていた。
調べてみたところ、イタリア語では、glicine(グリーチネ)というらしい。イタリア語の発音の法則にことごとく反しており、意表をつかれしばらく辞書とにらめっこ。"gli-"は普通、舌っ足らずのリみたいな、イに点々みたいな感じに読むし、アクセントは基本的に最後から2つ目の音節に置かれるし。近辺にはグリコーゲンとか血糖症とか、ギリシャ語源のglico-『甘い』という接頭語に続く言葉が並んでいた。もしかして、神話に出てくるのか?ナルキッソスみたいに。

写真は、ぶれた。残念。

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