仕事はほぼすべてなくなり、できてしまった自由な時間で一つ始めたのが、楽譜を作る作業だった。
まずは、当時開催できる見通しは立っていなかったが、この秋(その後日程が確定した)に歌うことになるはずのH. Wolf作品の移調譜を作るために久しぶりに「Finale」を開いた。
数曲を入力していくうちに作業も早くなり調子づき、つぎに手掛けたのは、僕の父が、僕の息子が生まれた後に童謡を6曲作ってくれていたものを引っ張り出し、それらを浄書した。
これはいいアルバイトになると思い、思いつく友人知人(主に作曲家)に売り込みの連絡をしてみた(依頼はまだ0件)。
それをきっかけに、大学時代以来の友人加藤真一郎氏とも久しぶりに連絡をとった。
ちょうどその頃一部で盛り上がっていたお祭、いや、東京都の芸術文化活動支援事業「アートにエールを!東京プロジェクト」に乗ってみようという話になり、当初は「にょっき」メンバーと加藤夫妻で「再募集」に応募することにしたが、採用となったのは僕と加藤氏のみだったため、結局二人で何かできることにしよう、ということになった。
あれこれ考えた(迷った)末に、先に浄書した父の童謡を演奏することになり、できた作品がこれ。
収録したのが8月はじめだったので、2月終わりにコンサートに出演して以来丸五ヶ月ぶりに誰かと音楽をすることができた。
素人の録音録画で、しかも拙い演奏で恥ずかしさもあったのだが、採用してもらえて、公開してもらえて本当に良かった。
生でアンサンブルをすることの素晴らしさ、楽しさをこれほど実感したことは今までになかったかもしれない。
9月に入り劇場での仕事も再開しコンサートにも出演でき、ありがたい限りではあるけれど、新しい形での演奏・公演のあり方を考えていかなければいけない、また順応していかなければいけないと、月並みにも、思う今日この頃。
楽譜の浄書・移調など、ご相談ください!
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