日本でオペラ その2

東京の日生劇場でモーツァルト作曲「コジ・ファン・トゥッテ」を観劇。パスカル・ヴェロ指揮、宮本亜門演出。

おもしろかった!

この作品は作曲されて以来それこそ数えきれないほど、ド・オーソドックスな演出から超モダンなものまで、いろんな演出がついて上演されてきたのだと思うけれど、今回のはほんと新鮮な楽しさを感じた。「さすが、宮本亜門」ということなのだろうと思うけれど、なんていうか、「『あぁ、こんな味もあったのか…』という感慨を(←知る人ぞ知るセリフ)」、もった。元来狂言回し的な役柄であるドン・アルフォンゾの、さらにつっこんだ立場設定。黒子(正確には黒子ではないけれど)へのうまいキャラクター付け。などなど。アマリカカナイホウガイイノカナマダオワッテナイシ。。。
全体の流れもテンポよくて気持ちがよかった。
パスカル・ヴェロ、特に込み入ったアンサンブルとかをあの指揮で歌うとどうなのか想像がつかないが、聞こえてくる音楽はとてもよかった。
キャスト陣は役柄若い歌手が多く(だいたい僕より少し上くらい、多分)、刺激を受けた。直接会ったり近くで聴いたりした人なんかもいたので。ぼくもがんばるぞ。キャラクターがそれぞれたっていた。特にデスピーナを歌った鵜木さんはかわいらしくコミカルな演技で客席を沸かせていた。鈴木・宮本両氏のフェッランド・グリェルモもキビキビ若若でよかった。そしてドン・カカ゛・アルフォンゾ。アルフォンゾに対して、もっとドバスな声のイメージを持っていたので明るいバリトンのアルフォンゾがなかなか想像できなかったけれど、バッチリ好演はまってた。そして出ずっぱり。文字通り出ずっぱり。ただおつかれさまの一言。。。
僕の近くに座っていたお客さんも声を立てて笑い楽しんでいた人がたくさんいて、なんだかなぜだか僕もうれしかった。

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